近くて遠いビルマ タイから近くて遠い国、ビルマ。この国は軍政などによるアウンサンスーチー女史の民主化運動弾圧や、2007年にジャーナリストの長井健司氏が市民デモへの射撃で落命したことで知られるように、独裁的・鎖国的な政策をとっている。旅行者にとっても、陸路での入国ができるポイントが少ないうえに、国境の町以外への旅遊ができず、日帰り入国しか許可されていない、近いけれど遠い国だ。飛行機で首都ヤンゴンに入っても、入国時のFEC(外国人専用の兌換紙幣)200アメリカ・ドル強制両替が2003年8月まで義務づけられていたほか、空港でのアライヴァル・ヴィザの発給が可能になったのは2010年5月のことである。 アメリカが東南アジア引き上げに際し、モン族を戦争に利用したのち見捨てた負の置き土産を遺したように、旧宗主国であるイギリスは、主権国家を目指すビルマ主勢力の抑制のために、多民族国家であるこの国の諸民族に武器を流し、結果、独立後に勢力維持を図る実力を有した軍部が実権を握るに至っている。そのため、内戦での各民族による実効支配地域が各処にあり、それらの地域は長らく閉ざされた世界となっていた。 2010年、難民政策に関しては非協力的だった日本が、タイ領内でのビルマ難民を年間30人前後受け入れるよう動き始めた。北タイには、居住・行動地域制限を受けながらもタイ人への帰化を考えているビルマからの越境者が多く暮らしている。そして、彼ら・彼女らの瞳は貧しさに暗くはあるが、美しい。ビルマ山岳地帯の地域には、まだ経済にもみくちゃにされていない、純粋な素朴さを湛えている。これは決して比喩や誇張ではない。また、フライトの機上から眺めた平野の水田の広がりにも、同じ美しさを感じる。 ヤンゴンではビルマ族のほかインド系・中国系・タイ系と、まったく顔かたちの違う人々が談笑している姿をあちらこちらで見かける。タフでなければ生きていけない、と彼ら・彼女らは語らずとも行動で示している気がする。 |
首都 | ネピドー | |
最大都市 | ラングーン(ヤンゴン) | |
主な言語 | ビルマ語 | |
面積 | 約68万km2 | 40位 |
人口 | 約5千2万人 | 25位 |
政治形態 | 共和制・軍政 | |
軍事政権成立 | 1962年 | |
通貨 | チャット | |
日本との時間差 | −2.5時間 | |
ドメイン | .mm | |
国際電話番号 | 95 |
外貨は米ドル100$ | 日本円もタイ・バーツも両替できますが、米ドルが最も安定してます。 ビルマでは銀行での両替は外貨にめちゃくちゃ不利なレートなので、市場などでの個人両替を利用しましょう。 個人両替では、なぜか100ドル札とそれ以外の紙幣とではレートが違い、たとえば同じ額のはずが、100ドル紙幣1枚だと9万8千5百チャット、50ドル紙幣2枚だと9万7千5百チャットと、小額紙幣の方が不利になります(2010年8月訪問時)。 |
ドル札は新品を | 両替のときには破れや汚れはおろか、ちょっとした折りじわやシミさえチェックしてはねられますので、新品のご用意を。 札のチェックでアウト宣言されてしまう率は東南アジア諸国でナンバー・ワンです。 |
アライヴァル・ヴィザは1時間待ち | 2010年5月から、ヴィザなしで到着しても、ヤンゴン空港にて30米ドルでアライヴァル・ヴィザが取得できるようになっています。 係官は数名いるのですが、発給の権限をもっているのはたった一人だけなので、長い時間を待つことになります。1時間は覚悟した方がいいでしょう。 写真3枚が必要だとの事前情報でしたが、実際は1枚の提出ですみました(2010年8月訪問時)。 上記のドル札チェックもあります。おつりに国内で使いづらい紙幣をよこされるのを避けるためにも、30ドルはぴったり用意しておいた方が賢明です。 |
ホテル/タクシーは高い | 外国人料金があるので、ホテルやタクシーなど、観光客をターゲットにしている商売に関しては割高です。 タクシーにはメーターが導入されているものが増えているようですが、ほとんどの場合交渉制に持ち込まれてしまいます。 |
暑さを考えて | ヤンゴンの暑季・雨季(3月〜10月)は想像以上にかなりの暑さです。無理な旅程は避けた方がいいです。 店で涼もうにも、クーラーがなかったり、扇風機も止まっていたりすることがよくありますのでご注意。 |
雨季の雨 | 東南アジアの雨季はスコールで有名ですが、ヤンゴンの場合は1日中小雨が降り続くことが何日も続くようなことがあります。 道路整備が行き届いていないのと、交通マナーの低さから、車の水跳ねには気をつけましょう。 |
サンダルがほしい | 雨季には靴だと中まで水浸しになる可能性もあります。 パゴダ(仏塔)見学の際には裸足で境内に入る必要があります。濡れた境内を歩いたあとには、サンダルが快適です。 |
最も訪れたい場所:シャン州中央部・北部
最も写真に撮りたいもの:バガン遺跡
最も食べたいもの:シャン料理
最もやりたいこと:アウンサンスーチーの姿を一目見る
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