CAMBODIA


権力の歴史に弄ばれた過去を払拭

 学生の頃、カンボジアという名はバングラデシュとともに貧しさの象徴だった。それがどのような経緯からもたらされた貧困だったのか考えることもなく。

 腐敗政治の横行したロン・ノル政権や、国民の3分の1に達したとも言われる虐殺を招いたクメール・ルージュ政権、その後ヴェトナムの傀儡から出発したヘン・サムリン政権、冷戦が招いた国内勢力の分裂、そして初の国民総選挙までの国連委任時代。ヴェトナムで戦争が始まって以来、この国はさまざまに強力な国内外の権力にいやというほど弄ばれた。

 何かの縁で知り合った町や村の人々は恥ずかしがりやでおっとりしていて情がある。そういう人々がこの国の大部分を占めている。しかし、公務に就く者の汚れきった目や、観光客を相手にしている者の度を越した強引さには、この国の根深い近歴を垣間見ることができるだろう。

 プノンペンやシェムリアップはここ数年で大変貌している。フン・センが首相になってからは国も安定度をぐっと増し、外資も入ってくるようになって経済的な向上を見せているという。「このまま変わらずにいてほしい」「素朴な姿を失ってほしくない」という常套句を、ここでは使いたくない。それを言うには、この国の人々は多くのものを失いすぎた。始まったばかりのその将来の行方に、ただただ幸あれと祈るかぎりである。


首都 プノンペン
最大都市 プノンペン
主な言語 クメール語
面積 約18万km2 87位
人口 約1480万人 6位
政治形態 立憲君主制
民主投票確立 1993年
通貨 リエル
日本との時間差 −2時間
ドメイン .kh
国際電話番号 855


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最も訪れたい場所:ラタナキリ
最も写真に撮りたいもの:山岳民族の暮らし
最も食べたいもの:スップ・チュナンダイ
最もやりたいこと:ラオスへの陸路入国

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