日本


アイデンティティを失いつつある国

 タイ暮らしの目で日本を見ると、いささか日本は寂しい。電車に乗り比べてもらえれば一目瞭然だと思うのだが、日本の車内は無菌室にいるような静けさが漂い、笑顔が少ない病院を思わせるような場所である。携帯をマナーモードにして他人をやたらにじろじろ眺めない配慮深さが、この文脈では他人と関わることの敷居の高さを想起させてしまうのだ。

 戦後日本の伝統との断絶、アイデンティティの喪失はさまざまな文脈で語られてきた。たしかに僕たちはそのおかげで無体なほどのプライドや宗教的な偏見から解き放たれ、他人のことを自分のことのように考えることができる優しさと視点を持ち合わせることができるようになった。だが、その一方で僕たちは胸を張って「日本人だ」ということができない弱腰を抱え込むことにもなった。

 1960年代後半に生まれた僕は、もうすでに経済先行社会を省み、自己批判の嵐の吹き荒れる日本人として生きてきた。だから、僕はそういう日本をもちろん愛している。しかし、思春期の青年たちのように、その愛し方が不器用で、不格好で、どこかしら屈折したものを持っている。だから、他国を旅するときに、その国の人々が自分たちの国を誇らしく思っている姿に強く惹かれる。いつか、ああいうふうに母国を感じたい。そのとき僕は初めて僕自身を見つけることができると信じている。


首都 東京都
最大都市 東京
主な言語 日本語
面積 約38万km2 60位
人口 約1億2800万人 10位
政治形態 立憲君主制民主主義
建国 不明
通貨
日本との時間差
ドメイン .jo
国際電話番号 81


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最も訪れたい場所:石垣島
最も写真に撮りたいもの:沖縄諸島の海
最も食べたいもの:鮎白子のうるか
最もやりたいこと:アイソレーション・タンクに入る

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