SOUTH KOREA 大韓民国

ユーラシアの隣人

 中国もそうだが、とうとう韓国も大きな経済発展を遂げた。1997年のアジア通貨危機がいったんこの国の時計を遅らせたが、その後見事に階段を駆け上り続けている。日本が未曾有の不景気サイクルにずっぽりはまり込んでいるのとは非常に対照的な活況を呈している。

 タイにいると、その様子が違った角度からよく分かる。
 まず、家電製品はLGやサムスンが相当のシェアを担うようになった。日本製品が市場から消えているわけではないが、韓国製品より一回り根の張る高級品扱い。それでも、どこかの会社のパクリでしかない社名を用いた廉価製品に比べると格段の安心感・ブランド性があるので、売れ行きがいい。
 また、こちらも値段が決定打になっているのだろうが、たとえばデパートや空港など、大きな施設で大画面モニターを見ると、そこには先の2社の名前が。以前、そのスポットは日本の家電メーカーの指定席だった。しかし、日本的謙虚姿勢には見られない大きなフォントで、韓国企業のロゴが入っている。ただ、近隣諸国に複雑な思いを抱くのは、どの地域でも一緒。隣国ラオス・カンボジア・ビルマ・マレーシアを見るタイ人の目は、ほとんどの場合甘いものではない。経済発展のことを言えば、四大文明発祥の地である中国こそ、日本を同じような目で眺めていることだろう。

 次に感じるのは、タイ版韓流ブーム。ドラマや音楽から火がついて、いまやタイ人の若者たちはすっかり韓国ポップ・カルチャーに首っ丈。こちらも日本人がかつて占めていたポジションだった部分も一部くらいはあるが、決定的に違うのは、その受容のされよう。愛情と苦労がメインの韓国ドラマにせよ、分かりやすいバンド・サウンドを主軸にした韓国の歌モノにせよ、タイ人の好みをダイレクトに捉えている。
 それに比べると、日本発のポップ・カルチャーはアイドルのルックスであるとか、漫画キャラのコスプレであるとか。好事家以外、あくまでシーンの側面を評価してのことだった。この点では、中国も同じ位置づけである。日本と同じ極東にありながら、韓国はやはり大陸に存在する国家だったのだ。

 日本人である僕が韓国の経済台頭にどこか焦りを持つことで、いかに日本とタイの関係が経済においてしか成り立っていなかったのかを省みさせてくれる。韓国はユーラシア大陸の東端にありつつ、島国日本の唯一の隣人といっていい国だったのだ。つくづくそう感じ入る。


首都 ソウル
最大都市 ソウル
主な言語 韓国語
面積 約9万8000km2 107位
人口 約4億8千万人 26位
政治形態 共和制民主主義
朝鮮戦争休戦 1953年
通貨 韓国ウォン
日本との時間差 なし
ドメイン .kr
国際電話番号 82


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最も訪れたい場所:チェジュ(済州島)
最も写真に撮りたいもの:板門店
最も食べたいもの:海鮮料理コース
最もやりたいこと:プサン(釜山)から日本入国

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