清貧の結晶体 「稲の育つ音を聞いている人々」と評されるラオス人。東南アジアにあって唯一の内陸国である山の国。これといった産業に恵まれず、日本の援助で完成したダムからの電力をタイに売っても、自国内では夜9時ごろになれば翌夕まで電気供給の止まる国(だったが、2010年を越える頃にはもう外国人旅行者が訪れるような場所では少なくなった)。 この国は確かに経済的には豊かではない。しかし、他の国には見られないほど、どの地域も綺麗である。捨てられたままのゴミにハエが舞うような風景は、ここにはない。人も集落も、穏やかに控えめで美しい。 タイ・ヴェトナム・中国・ビルマ・カンボジアと、それぞれに強烈な個性をもつ国々と国境を接するうえ、当然のように少数民族の多いラオスだが、周辺国で聴かれるような国家・民族的な軋轢の声も際立っては見えてこない(※)。山あいの村では、朝霧に捲かれた市場に少数民族それぞれの衣装に目を奪われ、一気に霧の引いた昼の日射が肌に痛いことを感じ、全景を橙色に染める夕刻に家々の前から立ち上る焚き火の煙が昇ってゆくのを眺め、一瞬にして街の明かりが消える夜に星が文字どおり降り注いでくるのに圧倒される。蝋燭の弱いけれど温かい光に集うように、人々は大自然のさなか、そっと肩を寄せ合うように生きている。日本でいう「清廉」とは、あるいはタイ国王がいう「足るを知る経済」とは、ラオスのことを言うのではないか。 褒めすぎなのは分かっている。けれど、これが正直な今の僕にとってのラオス。とっても天国に近い国なんだ。 ※ ラオス内戦の際、右派を支持した米軍から徴用されたモン族は、その米軍が第2次世界大戦でのヨーロッパ戦線やヴェトナム北爆での爆弾使用量を上回る爆弾を投下して左派を封じ込めようとしたものの失敗した状況でそのほとんどがラオス国内に取り残され、現在に至るまでラオス政府による弾圧を受け続けている。 |
首都 | ヴィエンチャン | |
最大都市 | ヴィエンチャン | |
主な言語 | ラオ語 | |
面積 | 約24万km2 | 79位 |
人口 | 約632万人 | 101位 |
政治形態 | 共和制社会主義 | |
国家制度成立 | 1975年 | |
通貨 | キープ(キップ) | |
日本との時間差 | −2時間 | |
ドメイン | .la | |
国際電話番号 | 856 |
最も訪れたい場所:ポーンサリー
最も写真に撮りたいもの:山岳民族の暮らし
最も食べたいもの:カォニャオ(もち米)
最もやりたいこと:ジャールー平原散策
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