純粋さと便利さに惑いながら突っ走る 通過するだけにするはずだった街が、とたんに輝き始めた。経済発展の渦の中で風貌を変えたムアンシンから、ただ様子見のために1泊だけする予定だったルアンナムターで、思ってもみない落ち着いた時間をもらい、そして街の便利さ・豊かさの恩恵に預かった。 バイクを借りて街から村へと走ると、いろんなものが見えてきた。こじんまりとした閑寂な街の様子、ほの温かな市場の賑わい、生気に満ち溢れた子供たち、いろんな民族の村でのそれぞれの暮らし、さらに食べるものはほとんどが美味である。ある村で道を尋ねると、バイクを運転しているのにビールを飲んで行けと誘われ、ある村では若者の集会に混ぜてもらった。ある村では子供たちと木の葉をむしって投げつけ合って遊び、毎日通った市場では、麺料理屋さんのおばあちゃんの奥ゆかしい笑顔と飛び切りの味に出会った。そのほとんどすべては文明の利器であるバイクを、これまた観光で発展した街の象徴のひとつであるレンタルで使用して可能になったことだ。経済発展と旅行者の思いがクロスするポイントについて、あれこれ思いを巡らせ、その答えなんてどちらでもいいとして、これまでの自分を反省した。 あるアカ族の村に入っていった。偶然、川の中ほどで泥に汚れ止まったままのトラックを見つけ、故障しているのかなと思い、煙草を勧めながら「何をしているの?」と尋ねると、彼らは泥を洗っていたのだった。「村に行くんだろう?」と言われ、そうだと答えてしまい、そのまま彼らの村を訪れた。そこはおそらくあまり多くの訪問旅行者を受け入れたことのない場所で、みんなが僕を相当に珍しがった。しかし、途中で追い越した先だってのトラックも戻ってきて、村人にそれなりの親しみを覚えてもらうこともできたようだ。この村ではほとんどお金をせびられることがなく、子供たちは無邪気さそのままでカメラに集まってきた。村を去るとき、子供たちは僕の後姿にずっと手を振って「バイバイ」と言い続けていた。ここまで来る道はひどいダートで、カーブの連続は当然のことながら、坂もきつく、流水が作る溝も深く、岩や小石だらけだと思ったらひどいぬかるみで何度もスタックしかけたり、滑りそうになったり。バイクの運転に慣れていない僕にはかなりの悪路だった。しかし、それだけの障壁がないところには、あの子供たちのような笑顔はなかったはずだ。そう、ちょうど以前のムアンシンがそうであったように。 夕暮れのとある川辺に子供たちの声が響き、それを聞いて、無邪気に戯れる姿を見つけて、下校中の子供たちが我も我もと川面に飛び込んでいった。それは本当に美しい、あるべき形の放課後だった。大人である僕たちは、いまの子供たちに何を与え、何を奪ってしまったのか。今後僕はその煩悶を続けることになるだろう予感とともに、生命の根源のような子供たちの姿を止まった時間の狭間でただ眺め続けていた。 |
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市場 こちらは屋外での販売で、個人の持ち込みによるもの |
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市場で出会ったランテン族の女性 市場で写真を断られなかったのは、これが初めてのことで、本当に嬉しかった |
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市場で惣菜を作っているタイ・ダム族(黒タイ族)の女性たち | |
市場の麺料理屋さんのおばあちゃんと孫娘 この店のカォ・ピアックは格別のうまさ! おばあちゃんのこまやかな心遣いと、控えめな笑顔が心の琴線にそっと触れる |
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こちらがおばあちゃんのカォ・ピアック 出汁のうまみ、麺のとろとろ加減、鶏肉の下味と臭みの取り方など、どこをとっても絶品というほかない |
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麺類にはたっぷり生野菜を入れる | |
市場に薪を売りにくる女性たち この薪の火が、ラオス料理のおいしさのひとつのポイントじゃないか? 市場の造りがかなりオープン・エアーなので、食事処には煙が立ち込めないようになっている |
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街の中心にあるナイト・マーケットは外国人旅行者の集いの場 ラオス人・中国人もよく利用している |
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ナイト・マーケット こちらは地元の人の多い惣菜・お菓子売り場で、安くておいしい |
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タム・マーク・フン タイでは「ソム・タム」と呼ばれる、青いパパイヤのサラダ ラオスのは滋味深く、辛さも控えめで、より日本人好み |
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巨大パパイヤに驚く | |
黒もち米 薫り高く、食が進む |
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ビア・ラオとミネラル・ウォーター ビア・ラオはフルーティーで、東南アジアのビールの中では最もうまいと評判 |
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シンプルな取り付けの蛇口 これでいいのだ |
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ルアンナムターのメイン・ストリート(昼) 人々の流れは非常にゆったりしている |
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ルアンナムターのメインストリート(夜) 午後8時ごろからは人通りもぐっと少なくなる |
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どこか社会主義を髣髴させる建物も顕在 | |
竹で作られた橋 地元の人たちはバイクでもうまく渡っていく |
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川でお洗濯 上流から大きな桃は流れてこないだろうか |
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竹の橋を越えると、学校の校庭が 「だるまさんが転んだ」に似たルールの遊びに講じていた |
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カンボジア同様、不思議な絵のセンス | |
ルアンナムターのツーリスト・オフィス | |
舗装道路にぽっかり穴が 以前はヴィエンチャンの目抜き通りがこんな穴ぼこだらけだった |
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薬草サウナの店 入浴チャンスがなかったのが残念! |
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ルアンナムター旧市街地 空港に近く、時間の緩さが心地よい |
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農耕地の平原にぽつんと大きなトラックが | |
アカ族の村@ 落ち着きのある村で、子供たちと遊ぶと笑顔がとろけていた |
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川でトラックの泥を洗っている 彼らの導きで、アカ族の村へ(@とは別の村) ラオスでは小さな川越えに、橋がないところも多い |
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アカ族の村A 子供たちはいつまでも遠ざかるバイクに手を振ってくれた ここまでやってきて本当によかったとしみじみ |
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アカ族の村A 熱心に機を織る女性 嗜好品のビンロウの実を噛んでいる |
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A村への道 こんな道が延々と続く バイクだと気が抜けない |
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ここでも夕方から宵闇の頃に焚き火をしている | |
ランテン族の村 ここがカヤック川下りの終点だった |
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ランテン族の子供たち ちぎった草の葉を投げつけあって遊んでいるうちに、投げるものがなくなった子供たちから道の砂利を投げつけられ、慌てて退散! |
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カヤックが通っていくという川 上り下りを繰り返した先は、また空気が違う |
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釣り人たち 川べりに降りて写真を撮ると、大蟻にガンガン噛まれた |
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見渡すかぎり田んぼ、田んぼ、田んぼ | |
ハット・ヤォ村 モン(Homng)族の村 道が広々していて、かわいらしい家や庭が多い |
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ハット・ヤォ村 ルアンナムターの街から北にすぐのところにある カメラを向けても、牛はあまり嫌がらなかった |
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ナム・ディー滝 暑季には水量が少なくて、見ごたえはほとんどなかったのが残念 入場料は外国人2000キープ ランテン族のナム・ディー村にある |
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ナム・ディー滝にあった橋 ラオスにはかわいらしい場所がたくさんある |
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川で遊ぶ子供たち 放課後、友達の嬌声を聞きつけてみんな川へ飛び込んでいく |
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伐採された木々 森林国のラオスでは、木材の乱伐が問題になっている |
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プー・イー・ウー3 広くて新しく居心地のよいバンガロー形式の宿 床がレンガで、雰囲気がある 壁は思ったより遮蔽性が高く、お隣からの音漏れも少ない 写真左奥には2台のデッキ・チェアーが置かれたテラスがあり、中庭を見渡せる シャワーが自由に固定できて、これはラオスのこのクラスの宿では非常に珍しい 1泊80,000キープ |
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ドクチャムパー・ホテル 街の中心部にあり、出歩きには非常に便利 ベッドがふかふかで、ミネラル・ウオーターのミニ・サーバーがある 室内は禁煙 1泊10万キープ |
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ルアンナムター・バスターミナル 最近はどこもよく似た造りのバス・ターミナルになっている まあ、ターミナルとはいっても、建物以外はただの空き地なんだけど |
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ルアンナムター空港 とても小さなかわいらしい空港 ジャンボ(トゥクトゥク)の入場料は、送迎の場合無料のようだ |
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ナイト・マーケットのトイレ ラオスはとても清潔な国で、トイレにも困ったためしがない 床が割れていたりはするけど、カンボジアやタイに比べると雲泥の差 |
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