いったい何が進歩したというのだろう。はっぴいえんどの頃から。 それは僕らがよく「ビートルズ以降」という類の戯言で口にする話とか、ホテル・カリフォルニアを引き合いに始まるおままごと音楽談義に座した話題の取り方ではある。しかしそれにもまして、例えばあの頃の標語「日本語のロック」というものは、はっぴいえんど以降にいったいどんな革新的な進歩を遂げたというのだろう。桑田圭祐が言葉遊び歌謡ロックで暴れまわっても、YMOがテクノロジーとインストゥルメンタルでの構築的テクノを世界に問うても、ピチカートが感性のシャッフルでサブリミナル・トーキョーを遊んでも、それは一種の「切り口」でありスタイルである。そういう意味合いにおいては、まさしく真にクリエイティヴな状態にあるということは、模倣から独創にスイッチする瞬間に身を置く、その刹那にすべてがあるといっても過言ではない。だから、「もう終わった」などと繰言のように愚痴りつつ「ひょっとしたらまだ…」などと淡く甘い期待をかけることはもうよそう。日本語のロックは誕生の瞬間に終焉してしまったのだ。それが日本という生真面目でセンチメンタルな国家の大衆音楽らしい歴史ではないか。そして、図らずも彼等のバンド名、「はっぴいえんど」がすべてを物語っているではないか。 ただ、素晴らしい音楽=真にクリエイティヴな音楽ではないのだから、僕はこうしていろいろと手かえ品かえ音楽やその作者、演者を言葉で表現しようとする。ソウルとか演歌、ブルース、セカンドライン、タンゴ、ボサノヴァ、ディキシー、ルークトゥンなどといった音楽は、そうした水戸黄門的な「熱さと予定調和的平和」を基調として絶大な力をシーンに与えつづけてきた。人は音楽の進歩のために、あるいは音楽の進歩があるから音楽を聴くわけでも好きになるわけでもない。これからの時代にも音楽があればそのすぐ横にはその人の生活もあって、そのときの思い出が別ちがたく音楽と結びついていて、その曲を聴けばその頃を必ず思い出して−それでよいのだと思う。 それでも、こうして僕が2002年の今、PCのキーをたたき文を連ねることが90年代の村上春樹言うところの「雪かき仕事」のような気がしないといえばウソになる。雪は降る。重くなりすぎる前に屋根から掻き下ろさなければいけない。そこには意味はない。ただ人は「雪が降るから掻き下ろす」のだ。これは仕事ではなく、正確には「作業」なのだろう。だが、我々が今日を生きるにあたって、どれだけの自身の存在の確認作業さえ必要なことか! |
ALBUM
はっぴいえんど 1970年 | |
A面 @春よ来い Aかくれんぼ Bしんしんしん C飛べない空 D敵タナトスを想起せよ! B面 @あやか市の動物園 A12月の雨の日 Bいらいら C朝 Dはっぴいえんど E続はっぴ‐いいえ‐んど |
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風街ろまん 1971年 | |
A面 「風」 @抱きしめたい A空いろのくれよん B風をあつめて C暗闇坂むささび変化 Dはいからはくち Eはいから・びゅーちふる B面 「街」 @夏なんです A花いちもんめ Bあしたてんきになあれ C颱風(たいふう) D春らんまん E愛餓を(あいうえを) |
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Happy End 1973年 | |
A面 @風来坊 A氷雨月のスケッチ B明日あたりはきっと春 C無風状態 B面 @さよなら通り3番地( A相合傘 B田舎道 C外はいい天気 Dさよならアメリカ さよならニッポン |
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ライヴ・はっぴいえんど 1974年 | |
A面 @はいからはくち A夏なんです B氷雨月のスケッチ C抱きしめたい D空とぶ・ウララカ・サイダー Eココナッツ・ホリデー B面 @街行き村行き A春一番 B12月の雨の日 Cかくれんぼ D春よこい |
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The Happyend 1985年 | |
A面 @12月の雨の日 A風をあつめて B花いちもんめ B面 @さよならアメリカ さよならニッポン |
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はっぴいえんど Greeeatest Live! on Stage 1986年 | |
A面 @12月の雨の日 A春よ来い Bかくれんぼ C朝 Dはいからはくち E春よ来い(アンコール) B面 @いらいら Aしんしんしん B12月の雨の日 C抱きしめたい Dはいからはくち |
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はっぴいえんど Live on Stage 1989年 | |
@12月の雨の日 A春らんまん B空色のくれよん Cももんが(暗闇坂むささび変化) Dかくれんぼ Eいらいら Fしんしんしん G抱きしめたい H朝 Iはいからはくち J春よ来い(アンコール) |
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はっぴいえんど Live on Stage(再発売) 2009年 | |
第2回フォークジャンボリー 70年8月8日/岐阜県椛の湖畔? @朝 A12月の雨の日 B春よ来い ロック・アウト・ロック・コンサート 71年8月21日/東京日比谷野外音楽堂 C春らんまん D空いろのくれよん Eももんが(暗闇坂むささび変化) Fかくれんぼ Gはいからはくち 加橋かつみコンサート 71年4月14日/東京サンケイホール Hいらいら Iしんしんしん J12月の雨の日 K抱きしめたい Lはいからはくち 第3回全日本フォークジャンボリー サブステージ/71年8月7日/岐阜県椛の湖畔 M朝 N12月の雨の日 Oかくれんぼ Pはいからはくち Q春よ来い(アンコール) |
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my best song 風来坊
my best album 風街ろまん
my best lyrick 夏なんです
my best music 風を集めて
my best arrange 風来坊
links of happy end
はっぴいえんどりんく
風街行の都電に乗って〜はっぴいえんど徹底研究〜
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